勢いで辞める前に冷静に考え直してみたいこと

勢いに任せた転職

転職は、今の仕事と職場がイヤになったりキャリアアップをしたかったりと、いろいろな理由があって決断をします。転職活動ではまず希望に合う企業を探して転職先の候補を絞り、応募書類をそろえたり面接対策をとったりと、さまざまな過程をたどります。応募ボタン一つで採用というように、決して簡単な作業ではないのが転職活動です。また、面接を受けた一社だけで即採用が決まるわけでもなく、転職活動が長期化するケースもあります。さらに、現職を退職するときにもさまざまな手続きが必要になります。これらのことも考えて慎重に転職に踏み切る人は多いですが、なかには一時的な感情で転職を決めてしまう人もいます。
勢いに任せた転職をした場合、後悔することにもなりかねません。働いていると毎日が思い通りに進むことは少なく、同じ職場内の人間関係でも馬が合う人・合わない人が出てきます。ときにはイレギュラーで納得のいかない業務を任せられたり、業務に見合った対価をもらえなかったりすることもあります。しかし、こうした不満が常につきまとっているわけではなく、一時的のこともあるでしょう。「特定の人物とは馬が合わないけど、全体的に見ると業務に支障を来すほどではない」「納得のいかない業務を任されたけど、その業務が終わるといつもの業務に戻れる」このように、一時的に嫌なことがあっても一旦立ち止まって考えてみると、転職するほどではないというケースもあります。

隣の芝生は青く見えるもの

世の中にはさまざまな業種や職種があり、たくさんの企業が存在します。自身が働いたことのある企業はその中のほんの一部であり、周りを見渡してみると羨ましく思えるようなこともあるでしょう。友人と仕事の話をしているときについ比較してしまい、今の仕事が劣っているように感じることもあるかもしれません。そして、こういうケースが転職を考えるきっかけになることもあるようです。
しかし、仕事の条件だけに気を取られていると、他の仕事がよく見えることは続きます。周囲に影響を受けて転職を決めるのは危険です。隣の芝生は青いということわざのように、明確な不満があるわけでもなく漠然と他の会社に魅力を感じて転職をしてしまうと、後悔することになるかもしれません。

こういう場合はすぐにでも転職を

転職に踏み切るときには、その理由が一時的なものではないか、周囲に影響を受けただけではないかなどいろいろな点を見極めることが大事です。転職は一旦立ち止まって考えてみるのも大事ですが、そうも言っていられない状況があります。それは、出勤前や仕事のことを考えたときに体調が悪くなるケースです。身体面では腹痛や頭痛、吐き気、動悸などの症状が現れ、精神面では不眠になったり食欲不振になったりという症状が現れます。
こうなるに至った原因ははっきりしていることがほとんどで、職場の人間関係の悪さや残業の多さなどが該当することもあります。体調を崩すほど悩む場合、その職場で我慢する必要はないでしょう。転職する気力さえなくなるほどに追い詰められないうちに、早めに転職活動に踏み切った方が賢明です。